2015.11.01

遊具の評価

こんにちは、大阪発公会計ブログ担当の船戸明(公認会計士)です。

 自治体の固定資産評価にあたり、よく話題になる資産の1つに「遊具」があります。

 公園や学校にあるブランコやすべり台ももちろんですし、少し大きな公園に行くと大型のすべり台やアスレチックなど、子どもたちの遊び道具として欠かせません。

 この遊具についての評価が問題となるのは、特に既存設備について、遊具だけを取り出した評価が難しいから。

 大型の公園であれば、個々の事業費を管理棟、アスファルト、植栽、遊具、などにわけて把握することができるかもしれません。では、学校のブランコ1つは? すべり台は?

 いくら小さくても、遊具は遊具。耐用年数も違いますので、公園一式の整備費用の中から区分して把握した上で、個々の資産として評価をしなければならないでしょう。ただ、現実問題としては、難しい。

 結局、過去の別の公園の整備実績を使うなり、現在整備した場合の標準単価を使うなりして、評価することが多いように感じます。
 
 
 少しそれますが、先日、次男の通う小学校に行ったときのこと。大きな運動場とは別に小さな運動場(通称「しょううん」)があるのですが、そこには桜の木やどんぐりの木が鬱蒼と茂り、ブランコやすべり台、のぼり棒などが配されていました。

 ところが、先日見ると、すべてが撤去されていました。遊具だけではありません。桜の木も、どんぐりの木も、すべてが。。。

 更地になった「しょううん」が、何に転用されるのかは知りません。あるいは更なる遊具の整備が図られるのかもしれません。それでも、あの桜の木とどんぐりの木が切られたことは、かなりショックです。しょううんに「森の茂み(の雰囲気)」を生み出していた、一番の功労者だったからです。

 この小学校の隣にある保育園。2年ほど前、駐車場を拡充するという理由で、それはそれは見事な桜の木が伐採されました。そのときもかなり驚き、本当にかけがえのないものが失われたような気がしたものです。
 
 
 たかが遊具、されど遊具。遊具と、遊具がある場所は、本来、数字で測れない価値を子どもたちに提供しているのだと、私は思います。


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