2015.10.25
大阪マラソンと定点観測
こんにちは、大阪発公会計ブログ担当の船戸明(公認会計士)です。
本日、大阪マラソン、走ってきました。
タイムは、(半分自慢ですが)4時間を切って3時間56分22秒でした。4度目の出場の中で、もちろん自己ベストです。
いや、タイムの自慢をしたかったわけではありません。たまたま4度、出場させていただいた中で、今年は走りこみという準備の視点では、明らかにもっとも不足していました。それでも、タイムは自己ベスト。その理由を、同じ大会だからこそ、いろいろ考えることができると思うのです。
先日、とある経営者の方と話をしていたときのこと。比叡山延暦寺で「千日回峰行」に挑み、9日間、飲まず・食わず・眠らず・写経をする「堂入り」を達成された僧侶の話題になりました。
そのとき、たまたま、かつて私が知っていた社長さんから聞いた話をご紹介しました。その社長さん、千日回峰行を終えた阿闍梨(あじゃり)さんと会う機会があり、こう聞いたそうです。
「この世で、一番難しいことは何ですか」
すると、阿闍梨さんはこうお答えになりました。
「毎日、同じ時間に、花に水をやることだ」
何でもないように思えることを、雨が降ろうが、槍が降ろうが(降りませんが)、何が起ころうと毎日続ける。そのためには、おそらく、自身の感情を捨てないといけないのではないでしょうか。かつ、毎日、花に水をやることで、1日1日の変化を敏感に感じることができるはずです。
阿闍梨さんの答えが何を意味するのか、とても深いものがあると感じます。
その話から転じて、かつて哲学者のカントが、同じ時間に、同じコースを散歩していた、という話も思い出しました。あまりに時間がきっちりしているので、近所に人がカントの姿を見て時計を合わせた、という話も伝わっています。
これも、きっと、毎日同じ時間に同じコースを歩くことで、「昨日あったけれど今日ないこと」だとか「昨日なかったけれど今日あること」に敏感になるということではないでしょうか。
大阪マラソンの結果はゆっくり考えるとして、定点観測の条件は整っています。また来年、くじの運を信じることから始めたいと思います。