2015.04.19

伝えるべきもの

こんにちは、大阪発公会計ブログ担当の船戸明(公認会計士)です。

 12日の日経新聞「風見鶏」。編集委員が今年話を聞いた人の中で一番面白かったのが、昨年4月に初当選した兵庫県西宮市の今村岳司市長だそうです。

「政策チラシの字が小さかったら誰も読まない。漫画を載せないと誰も読まない。皆にそう言われたが、有権者にこびたら、それは政策型選挙ではない」

 そう語る今村市長は、細かい字がびっしり詰まったチラシを作り、「あんたの思い描く西宮市にしたいならば、虫眼鏡で見ろや」と啖呵を切ったといいます。

 編集委員は書きます。

「見やすいパンフだと何がしたいかを書き込めず、「若さと元気で頑張る」にならざるを得ない。あとはおなじみの連呼型選挙だ」。

→まったくです。先日、最寄り駅で降りると、「こんにちは、私が○○です。私が○○です。お勤めご苦労様です。私が○○です」と延々と語っている候補者(と思われる人)がいました。いろんな制約はあるのかもしれませんが、「それで、何?」と思ってしまうのが、普通の反応ではないでしょうか。

「読みづらいチラシに興味を持たせるには、全戸にしつこく配るしかない。組織も資金もないので、やるのは自分。出馬を決意してまずしたのがボディービルという説明に、(講演会の)会場は爆笑の渦に包まれた」。
 
 
 少し違うかもしれませんが、これまで、数は少ないながらも、いろんな場所で研修講師をさせていただく機会がありました。かつてパワーポイントを使ったことが1度だけあったのですが、それ以外、一切使ったことがありません。

 作るのが面倒だ、というのが理由の1つ。そして、聞いている人が分かった気になってしまう。これが理由の2つ目。分からないことを分かった気にさせるのが講師の役割ではありません。何が分からないかを自覚してもらい、そこに興味の壺を発見してもらうこと。それが講師の役割だと思っていますので、研修に「単に分かりやすい」資料は不要だと考えています。

 そのためには、やはり文章で書くのが一番です。その文章も、どこまで書くかは、その時、その場、その人次第。書きすぎて、考える余白がなくなるのもどうかと思いますので。
 
 
 話がそれました。統一地方選は、今月末、後半戦を迎えるのでしょうか。前半戦で感じましたが、本当に選ぶ基準がまるで見当たらない。いや、見つけようという努力をこちらがしていないことも問題なのですが、じゃあ後半戦に向けて、何をすればいいのか。。。

 きっと日常に埋もれて、また何もしないまま、投票会場に向かうことになりそうな気がします。



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