2015.03.29
「公」と「私」
こんにちは、大阪発公会計ブログ担当の船戸明(公認会計士)です。
4月に中学校に進む長男が、春休みの課題に取り組んでいます。小学校時代に習った1000字を超える漢字を使った言葉を答えるドリルです。
たとえば低学年の漢字で、彼が間違えた言葉は、「外聞」「汽船」「社(やしろ)」など。これって、漢字を知っているかどうかの問題ではなく、言葉とその状況を経験したことがあるかどうかの問題なのですね、きっと。
そんな中、これは何?と彼が聞いてきたのが、「こうし」混同。この「こうし」がどういう字を書くか分からない、と。
たまたま先日、個人的な仕事の現場に子どもたちを連れて行く機会があったのですが、そこで父親が「船戸先生」と呼ばれていることに、彼らは心底驚いていました。「え、ちち(父)って、先生なん?」と。
その場面を思い出させて、先生と呼ばれている父が「公(おおやけ)」ということだよ、と説明。じゃあ、家に帰ってきた父親は? と語りかけると、「わかったー」と長男。「わたし(私)や!」と。正解です。
公会計の分野でも、民間の発想という名の下に、それって公的なセクターと私企業の区別がつかなくなった公私混同ではないか、と思われる議論が見受けられます。
現金主義会計はダメだとか、国際比較が必要だとか、減損会計の適用の是非だとか。少し冷静になって、公私混同になっていないかを見極める視点を常に持ち続ける必要があると、私は感じています。