2016.09.25
出身地はどこ?
こんにちは、大阪発公会計ブログ担当の船戸明(公認会計士)です。
16日、ボクシングWBCバンタム級タイトルマッチで、山中慎介選手は11度目の防衛に成功しました。
試合も見ていませんし、試合のニュースもさほど読んでいなかったのですが、その数日後、滋賀県知事を表敬訪問した、という記事が妙に目に留まりました。
「プロボクシングWBCバンタム級タイトルマッチで、日本人歴代2位タイとなる11度目の防衛を果たした山中慎介選手(33)=滋賀県湖南市出身=が21日、県庁を訪れ、三日月大造知事を表敬訪問した。「納得の試合内容で勝つことができた」と喜びを報告した」(22日、産経WEST)。
スポーツ選手が大臣や知事や市長を表敬する。そんなニュースを時折目にします。その度に思っていました。
どうして表敬しないといけないんだろう。
億劫で、面倒で、時間がもったいないと思う選手はいないのだろうか。
そんなことをツイッターでつぶやいたら、「呼ばれるからいくんですよ。行政側が自分の手柄のようにアピールしたいというケースも多いでしょうね」と教えてくださる方がいました。
なるほど、そうなのかもしれません。ただ、呼ばれてホイホイと行ってしまう、その心情は、相変わらずよく分かりませんけれど。
それはともかく、仮に私が知事や市長に呼ばれることがあるとして(ありませんが)、一体、どこの知事や市長を表敬することになるのでしょう。
「出身はどちらですか」
それなりの頻度で聞かれる質問の中で、もっとも答えにくい質問です。
正確に言えば、東京に住んでいる時に長野(駒ヶ根)の病院で生まれ、2歳の頃から熊本で過ごし、小学校4年生から大阪(堺)で暮らしました。現在、京都(宇治)に住んでいます。
で、心に余裕がある時はその顛末を説明するのですが、面倒な時は「大阪です」と答えることにしています。
確かに子ども時代の多くの時間を堺で過ごしましたが、ではそれほどの思い入れがあるかと言われれば、首を傾げてしまいます。じゃあ、熊本? まさか、東京?
成人してから、東京も熊本も駒ヶ根も訪ねたことがありますが、一番「懐かしい」と感じるのは駒ヶ根でしょうか。母が育った町でもあり、少年期の夏休みを過ごした町でもあり、山に囲まれた風景に触れるだけで、「はあ、帰ってきた~」と思うのです。
でも、まあ、1度も住んだことはありませんので、出身地とは言えないのでしょう。
いずれにせよ、人の出自はそう単純ではないという点から、知事や市長を表敬するニュースに、毎度毎度違和感を覚えるのかもしれません。