2023.07.30
人が密集する場所
こんにちは、大阪発公会計ブログ担当の船戸明(公認会計士)です。
2週間ほど前、東京出張に出かける機会がありました。人と会うために向かった場所は、渋谷、新宿、池袋。会社もお店も、どの場所も初めての場所でしたので、たどり着ける自信はまったくなし。渋谷は何度か通い慣れているものの、新宿はほぼ初めて、池袋など降り立った記憶がありません。
その経験通り、渋谷は駅から至近だったこともあり、目的地にすぐ到着できました。池袋では、方向感覚だけ見失わないようにしながら目的地にたどり着いたものの、目指すお店が入っている商業施設が開店前。施設そのものが11時開店とは驚きました。
案の定、新宿は自力で到達不能。交番の警官の方に目的地を示して道を教えてもらい、ようやくたどり着くことができました。
商業施設やら道路やらが複雑に入り組んだターミナル駅で、だからこそ人も多い。2次元、3次元にある選択肢から正しい道を選択するのは、宇治から出かける田舎者には困難です。
まだ通勤時間帯でなかった分だけましでしょうか。東京出張の直前、新宿駅では実証実験が行なわれたようです。「「ご利用のお客様はここからエレベーターの右側にお進みください」。駅員がアナウンスや電子表示板で乗降客に呼び掛けると反時計回りに大きな人流の渦が現れた。……JR新宿駅の1日平均乗車人員は60万人超で日本一の多さを誇る。……その群衆をうまく誘導してエレベーターと円柱を中心に一方通行の人流の渦を作り出せば、乗降客は接触することもなくスムーズに移動できる」(30日、日経)。
京都では先日祇園祭が開催されました。大阪でも天神祭があり、今年は琵琶湖の花火大会も盛大に行なわれることでしょう。祇園祭が会話に登場する機会も多いのですが、私はもちろん、行ったことがありません。暑い、人混み、熱中症。そのイメージしか湧いてこない場所に、自ら出かけるなどあり得ない思っています。まして、日本では2001年に明石の事故があり、昨年には韓国で群衆が押し寄せた結果の大惨事がありました。いずれも1平方メートルあたり12~15人が密集する事態だったのだとか。
「人間は一人一人だと賢明なのに集団になると愚かな行動を取ることがある。自分の意志で行動しているつもりでも全体の動きは物理法則に縛られやすい」(同)。
あるコラムニストの方は、会社で温泉旅行に出かけて浴衣を着た瞬間に愚か者の集団になる、と語っていました。物理法則ではありませんが、「会社」という1つの大きな鎧をまとって「個」が消えてしまうのかもしれません。その延長にビッグモーター事件もあるのでしょう。
群れたら、自分の意志でどうこうできるものではない。その前提を忘れず、「群れない」意識を持ち続けたいと思っています。