2023.04.15

避難の難しさ

こんにちは、大阪発公会計ブログ担当の船戸明(公認会計士)です。

 久しぶりに訪ねた東京出張。久しぶりなので会う人も多く、これまた久しぶりの2泊3日となりました。たくさんの人に会い、たくさんの話をして、あらためて、対面で話すことの意義を感じています。

 13日の朝、ホテルの部屋にパッと時間が分かる時計がなかったので、テレビをつけて音は消していました。ニュース番組なので時間が出ている。ニュースを見たいわけではなく、仕事をしたかったので、音は消して。

 しばらく集中していたのですが、ふと気がつくと、画面が黒っぽい。かつ、動画ではなく静止画のようだ。何事? と思い、よくよく見てみると、北朝鮮がミサイルを発射させ、それが北海道に着弾する可能性があるのだと。

 へ? 直ちに避難って、今は7時55分で、8時まであと5分しかないぞ。いや、東京にいたのですが、仮に今、自分が北海道にいたらどうすればいいのだろうと。

 音量を復活させ報道を聞けば、アナウンサーは、北海道の方は地下街や地下鉄の駅、なければ頑丈な建物の中に避難してください、と語っています。屋外にいる方は、近くの建物の中に避難してください、とも。いや、それにしても、急にそう言われて動けるものでしょうか。きっと地震と同じで、窓から離れた机の下でじっとするくらいしかできないような気がします。

「日本政府は北海道南西部の陸地に落下する恐れがあると予測し、全国瞬時警報システム(Jアラート)で避難を呼び掛けた。だが、北海道周辺への落下はなくなったとして約20分後に訂正、解除した」(13日、時事)。

 もちろん、北海道では混乱がありました。「Jアラートが出た時点で、落下の予測時刻までわずか5分。突然の避難指示に、北海道では登校中だった小学生が走って急ぐ様子も。JR北海道では一斉に鉄道の運転を見合わせた」(13日、FNNプライムオンライン)。

 今後、アラートの発出と解除が適切だったかどうか、事実関係の解明が行なわれるのでしょう。オオカミ少年ではないですが、Jアラートの誤情報発令は過去にもありました。発令しては何もない、という事態が続くと、本当の危機の際に誰も信じなくなってしまいます。

 急に言われても、避難するのは難しい。かといって、発令は誤りだったとか、また人騒がせなとか、非難だけしていていいとも思えません。避難も非難も、どちらも難しい。ミサイルを発射する国が隣にあるという現実の前に、発射されたらどうするかとともに、発射されないようにはどうするかについても、1人1人にできることがあるはずです。


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