2023.02.25

地名の不思議

こんにちは、大阪発公会計ブログ担当の船戸明(公認会計士)です。

 先日、大阪阿部野橋から近鉄南大阪線に乗る機会がありました。大阪阿部野橋って、つまりは、天王寺です。自宅のある宇治からだと、真っすぐ西には進めません。一度北に上がるか、南に下がるか。この日は北に上がって、近鉄、京阪、地下鉄、もう1度近鉄、という乗り継ぎを選択しました。

 阿部野橋を出て、1駅目が「河堀口」。いきなり読めない……。「こぼれぐち」だそうです。ちゃんとキーボードの変換候補には出てきますので、常識なのでしょうか。あるいは、駅名はすべて変換辞書に登録されているのか。他にも、この路線には、布忍、恵我ノ荘、高鷲、土師ノ里、上ノ太子、など知らなければ読めないような駅がたくさんあるようです(全部変換できました)。宇治のお隣の「久御山町」でも、知らなければ読めないかもしれません。

 作家の小川糸さんが日本経済新聞日曜日版に月に1度、寄稿しています。先日、山形県最北の遊佐町(ゆさまち)にある池を紹介していました。

「丸池様は、その遊佐町にある。こう聞くとまるで人の名前のようだが、様も含めて、池の名前なのだ。「丸池」だけでも良さそうなのに、様までついているのが微笑ましい。けれど、その姿を一目見れば、様をつけて呼びたくなる気持ちが、痛いほど理解できる。丸池様は、昔から地元の人々の信仰の対象になってきた」(19日、日経)。

 横に流れるという川の名前も素晴らしい。「牛渡(うしわたり)川」だそうです。「この美しく澄んだ水は、火山である鳥海山からの湧き水だ。寒い季節になると、たくさんの鮭がこの川を上って故郷へと帰ってくる」(同)。

 丸池様ももちろんですが、鮭の川上りの光景をぜひ見てみたい。動物を特集した映像などで、ヒグマが川を上ってきた鮭を食べている場面はよく見ます。川を逆流して上る、という行動がいかにエネルギーにあふれているか。その様子を実感したいと思っています。

「地名 難読」でググると、じゃらんの難読漢字クイズが出てきました。老者舞、王余魚沢、生出、菖蒲田浜招又、西馬音内……。もちろん、読めたものではありません。答えを見るのももったいない(?)。1番目だけ答えを見ました。「おしゃまっぷ」なのだとか。でも、キーボードの変換は正解を知っていました。それも驚きです。

 地元宇治市の道路地図を購入したのは2年前。春から秋にかけて、自転車に乗って目的もなく走り回る時間を楽しんでいます。地図を見ていると、宇治市の中に久御山町の飛び地があったり、同じ地名が出てきたり、発見があって楽しいもの。春になると、寒さも緩み、日も長くなり、年度も新しくなり、人の動きが出てきます。鮭が川を上るようなエネルギーを持って春を迎えられるといいのですが。


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