2022.05.15

バカはどちらか

こんにちは、大阪発公会計ブログ担当の船戸明(公認会計士)です。

 マスクを巡る議論がようやく出てきました。ツイッターの話ではありません。新型コロナウイルスの話です。

「人と距離を十分取れれば、屋外でのマスク着用は必ずしも必要でない。特に気温・湿度が高く、人との距離を2メートル以上確保できている場合は、マスクを外すことを推奨している」(官房長官、12日の記者会見で、13日、時事)。忖度社会ですから、まだきっと様子見でしょう。

 と思っていたら、「マスクについてもその流れの中で論点の一つとして考えなければいけない。どこまで緩和できるかしっかり考える」(首相、13日のテレビで、14日、時事)。首相がマスク緩和に言及したのは初めてだそうです。まあ、自らマスクせずに各国首脳に会っていますから、舌は1枚でいいという常識的判断なのでしょう。

 朝、海外のスポーツ中継をよく見ます。ゴルフ、テニス、野球。選手はもちろん、観客にも、マスクをしている人はほとんどいません。コロナはもう過去の話になったのかと思うくらいに。もちろん、ウイルス発生当初は有効だったのだと思います。まだ詳細が分からない。飛沫で感染する。他人を感染させてしまうかもしれない。その結果、医療を逼迫させてしまう。

 でも、現状はどうでしょう。「第6波の主流だったオミクロン型の変異ウイルスは感染力が強い半面、第5波までのデルタ型などと比べれば重症化しにくい。致死率は0.13%程度とみられ、インフルエンザ(最大0.09%程度)に近い水準まで下がっている」(15日、日経)。

 毎朝走っていますが、コロナ発生前は当然として、その後もマスクをして走ったことはありません。人とすれ違う時は、歩道の隅に移動したり、車道に出たり。それでも「近い」と感じたときは、顔を背けて、息を止めて。ここ数日、近所を歩いていると、マスクをしていない人も見るようになりました。少しずつ、屋外ははずすという流れが浸透してきたのかもしれません。

 ただ、果たしてこうした行動はバカなのか。島根県知事は、こう言ったそうです。「インフルエンザや風邪とは違うという証拠が、沖縄の今の実態。バカでもわかる事実だ」(13日、日本海テレビ)。文脈がよく理解できませんが、マスク緩和などとんでもない、ということでしょうか。

 インフルエンザに近くなってきている。新規感染者数だけを見ていても仕方がない。ただ、医療の逼迫はウイルスそのものよりも受け入れ態勢の問題ではないか。とバカなりに考えるのですが、賢い知事さんはどう考えているのでしょう。

 バカという言葉を使わざるを得ないほど、どうしようもない事態はあると思います。このブログで過去、何度「バカ」と書いたか。検索してみて、その多さに驚いたのですが、違いました。「○○ばかり」といった言葉も引っかかってしまうのです。それはともかく、よほどのときには「バカ」とはっきり言ったほうがいい。もし、よほどのとき以外に「バカ」と言えば、その言葉は、きっと自分に返ってきます。


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