2021.05.09

見事な二枚舌

こんにちは、大阪発公会計ブログ担当の船戸明(公認会計士)です。

 自粛だ。
 不要不急だ。
 県をまたぐな。
 夜8時以降はダメ。

 いろんな制限を国民に課しながら、
 オリンピックは開催するのだという。

 これほど見事な二枚舌を、
 今まで見たことがありません。

 そもそも、
 ウイルスに時間も県境も関係ないでしょう。

 何が何でも、国民を守る。
 そう感じられる言葉と行動があれば、
 自粛の忍耐も持ちこたえられたかもしれません。

 営業自粛を要請するが、
 その生活の補填は速やかに行なう、とか。

 医療資源はあるはずなので、
 その最適配置や役割分担を明確にする、とか。

 感染者が少ないのでワクチンの独自開発はできないが、
 ワクチン確保とその接種の速やかな実現に全力を注ぐ、とか。

 経験したこともないウイルスに、
 誰も責任を引き受けようとしない。
 そんな中、1度決まったオリンピックは最優先のようだ。

「1年間何をしていたのか」

 日本経済新聞4月24日の紙面に、
 そんな見出しが掲載されましたが、
 国民を守ることより優先することがある。

 その姿勢が見透かされているので、
 緊急事態宣言も効果が出ることはないでしょう。

 米有力紙でも、
 オリンピック反対論が報じられるようになりました。

 どうしたらいいのか分からないときに、
 どうすればいいのかが分かる。
 そんな大人が見当たらないので、
 いっそ、アメリカに決めてもらうしかないのでしょうか。

「アスリートの方々には本当に申しわけないけど、一生懸命生きているのはアスリートだけでないので」。

「アスリートの一番の目標は五輪。1年延びてまたコンディションを調整してその上でやめるという無責任な対応はいかがか」。

 大手通信会社社長と、ある県知事の発言、
 どちらがどちらなのかは、想像にお任せします。

 昼も夜も関係ない。
 宣言の有無など関係ない。

 自助を真っ先に掲げる指導者が率いる国ですから、
 自分で考えて行動するしかないと、私は考えています。


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