2021.01.17

すべての時間には終わりがある

こんにちは、大阪発公会計ブログ担当の船戸明(公認会計士)です。

 子どもたちの弁当をつくるのは大変。
 でも、いつか、弁当を持っていかなくなります。

 毎日や毎週、
 ブログやメールマガジンを書くのは大変(でもないですが)。
 でも、いつか、書かなくなる日が来るのでしょう。

 すべての時間には終わりがある。
 であれば、できるだけ、
 今の時間を機嫌よく過ごしたい。

 そう考えるようになったのは、
 内田樹先生の本に出会ってから。

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『期間限定の思想 「おじさん」的思考2』
 角川文庫、P.215

 瀕死の床にある人間に向かって、あれこれ説教して「生き方を変えろ」などと言う人間はいない。
 親子だって同じである。
 いつまでもいっしょにいられると思うから、それぞれの人間的欠点も目につくし、それを「補正せよ」というぶしつけな要求もつい口を出るのである。
 いっしょに過ごす時間がわずかしかないと思えば、だいたいの欠点は笑って受け容れることができる。過ぎて行く時間がかけがえのないものであることも身にしみて分かる。
 家族は仲良く暮らすべきだと私は思っている。
 そして、逆説的なことだが、「家族が仲良く暮らす」秘訣は、家族とはテンポラリーなものであり、その構成員はいずれ離散するのだ、ということを家族のみんながいつも意識していることだと思うのである。
 そのためには、家族の持続時間には「期限」を設けてある方がよい。「子離れ、親離れ」はそのための叡智である。
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 同じポジションに長くいると、
 よほど意識をしていないと、
 こちらにも相手にも「慣れ」が出てしまう。

 そして、つい、
 その関係がいつまでも続くと思ってしまう。

 でも、違います。

 関係性は、いつか終わる。
 月並みなことですが、
 だからこそ、今のこの時間を大事にしなければならない。

 後でしよう。
 明日にしよう。
 来月検討します。
 次回からにします。

 先送りしていいことと、
 先送りしてはいけないことと。
 それに、今は、
 先送りしなければならないことと。

 そのバランスを見極める勘所は「原理」ではありません。

 常に先送りする。
 常に先送りしない。

 それは「原理」であり、
 逆に思考や行動を縛ってしまいます。

 状況に応じて、
 程度に応じて、
 都度、思考や行動を決めていく。

 常に揺れ、悩むのですが、
 その姿勢はぶらさない。
 自立と自律、ともに求められるのが大人です。


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