2020.11.22
自助と共助
こんにちは、大阪発公会計ブログ担当の船戸明(公認会計士)です。
先週の話の続きのようになりますが。
ここ2か月(?)ほど、
まったく進展を見せない日本学術会議の会員任命拒否問題。
説明しない。
軌道修正しない。
結果、不毛な議論が延々と続く。
説明責任。
生産性向上。
その是非はおくとして、
政府が率先して、その真逆を歩んでいる。
細かな経緯はともかく、
裸の王様に近づきつつある指導層に、目も当てられません。
「欧米の学術会議に相当する米国科学アカデミーや英国王立協会は、人事を含む政府からの独立性を保障されながら補助金を得ており、その額は学術会議が得る年10億円をはるかに超える。「学問の独立性と自由な発展は政府の監督に服すものではなく、長期的に国民の福祉と国の繁栄に寄与する」との国家思想が見える。「税金を使っているのだから、選挙で選ばれた総理が、説明もせずに任命権を行使できる」という理屈とは、思想としての格が異なる」(20日、日経)。
『NO RULES』(日本経済新聞出版)を読んでいます。
著者の1人は、
ネットフリックスのCEO、リード・ヘイスティングさん。
副題に「世界一「自由」な会社、NETFLIX」とあります。
面白いのは、
従業員、役員を含め、
全員が誰に対しても「フィードバック」をすること。
「ネットフリックスでは、同僚と違う意見があるとき、あるいは誰かに役立ちそうなフィードバックがあるときに口にしないことは、会社への背信行為とみなされる。会社の役に立てるのに、そうしないことを選択しているのだから」(P.53)。
リード・ヘイスティングさんも、
『裸の王様』の話を引きながら、こう語っています。
「組織のなかで立場が上になるほど、受け取るフィードバックは減っていき、「裸で職場にいるリスク」、すなわち自分以外の全員にわかるような失敗を犯すリスクが高くなる」(P.61)。
大きな絵を描く。
柔軟に軌道修正をする。
どうやら絶望するくらいに期待できそうにありませんので、
ここは「自助」と「共助」のみで踏ん張っていくしかなさそうです。