2017.07.16
首長と議会
こんにちは、大阪発公会計ブログ担当の船戸明(公認会計士)です。
先日行なわれた東京都議会議員選挙。結果は小池百合子知事の率いる都民ファーストの圧勝でしたが、その直後、小池さんが都民ファーストの代表を辞任というニュースを聞いて、は?、と思いました。
この点、元鳥取県知事で、総務相も務めた片山善博さんが、日本経済新聞のインタビューに答えています。
「有権者からすれば『見せ金』だったのか、という印象がある。(首長と議員をそれぞれ選挙で選ぶ)『二元代表制』が疑われないために、と説明するだろう。それならば、小池氏は代表になるべきではなかったのでは。小池氏のおかげで当選した議員が知事をチェックするというのは幻想だ」(7月4日、日経)。
知事と議会は緊張関係になければならない。そんな白々しい解説を何度か目にしましたが、片山さんのおっしゃることに、私も同感です。
また、小池さんの後に代表に就いたのが野田数(かずさ)さん。この人がいかなる人か、すでにいろんな報道がなされていますが、朝日新聞には14歳の少年が投書をしています。少し長いですが、そのまま紹介しておきます。
「しかし翌日、小池さんが代表を辞任したニュースを僕は見た。選挙後すぐだったので、とても驚いた。代表が代わるのであれば、新代表は、党の中で選挙をして決めるのが当然と思っていた。だが実際は、小池さんと周辺だけで彼女の特別秘書の野田数さんに決めてしまったそうだ。
僕はだまされたような気持ちになった。そんな決め方でいいの?と思った。野田さんが代表に就いてはいけないと思う。都民ファーストの議員ではないし、都議だった5年前、大日本帝国憲法が現存するとした請願に賛成したような思想の持ち主だからだ」。
付け加える言葉はありません。あるとすれば、都民ファーストの動きは、大阪発の維新の動きと酷似しているのではないかということ。そして、維新が壊してきたものを考えた時、果たして都民ファーストがまともな動きをするとは、とても思えないこと。
決める政治。
速い意思決定。
民間企業的発想。
そろそろそういった幻想から目を覚まさないといけないのではないかと、私は思います。