2017.02.12
聞かされ続けると
こんにちは、大阪発公会計ブログ担当の船戸明(公認会計士)です。
昨日の日本経済新聞。
「国の借金、過去最高の1066兆円」
そんな見出しの記事があったのですが、「ふーん」と軽く読み飛ばしてしまいました。1000兆円を超えたのは数年前。以来、増え続けていて異常な水準だとは思うのですが、毎年同じようなニュースを聞かされて感覚が麻痺してきたのかもしれません。
「内閣府が1月に公表した試算では20年度の国と地方の基礎的財政収支は8.3兆円の赤字で、昨年7月の前回試算より赤字が2.8兆円膨らんだ。政府は黒字化目標を堅持する考えだが、安倍首相は1月の参院代表質問で「債務残高の国内総生産(GDP)比を中長期的に着実に引き下げていく」と述べ、債務残高のGDP比に重きを置く考えもにじませた」。
最近感じるのは、目標が達成できていない・できそうにない時に、「まだ道半ば」「新しい判断」といった言質が目立つこと。説明にも言い訳にもなっていないと私は思うのですが、上の記事でも収支の「黒字」から「債務のGDP比」に微妙に視線をずらしていこうとしている。
それはいかがなものかと思います。
なぜ、その目標が大事なのか。
なぜ、その目標が達成できないのか。
その反省なくして、新しい目標など説得力を持たないでしょう。
もっともいくら声高に叫んだところで、「その批判はあたらない」と一蹴されるのでしょうが。