2014.01.25

音から感じる

こんにちは、大阪発公会計ブログ担当の船戸明(公認会計士)です。
 高度成長期にインフラが一斉に整備された。
 その更新時期が一気にやってくる。
 最近、そんな話題を目にする機会が増えているように感じます。
 今日の日経新聞では、そのインフラ整備の現場が「しごと図鑑」というコーナーで紹介されていました。
 登場されたのは、東京メトロ鉄道本部工務部の野口正則さん。
 終電から始発電車までの3時間半。整備車両の移動も考えると、実際に作業出来るのは1時間ほど。その時間で、レールやコンクリートの点検が実施されます。
 2012年に始めた特別検査は、総勢約400名で7年かけて一巡するのだとか。
「4人が時速2〜3キロメートルでゆっくりと進む車に乗り、それぞれのハンマーでトンネルの壁を下から上までまんべんなくたたく。キンキン、カーン、カーン。静まりかえったトンネルに音が響く」
「壁をたたいた時に「キンキン」と高く響けばOK。だが「コンコン」「ポコポコ」と鈍い音がするときは問題があることが多い。ひび割れなど、外見からはわからない内部の老朽化の度合いを音が教えてくれる。だからよく耳を澄まし、一瞬一瞬に「全神経を集中する」」
 大変な仕事だ。
 そう思うと同時に、最後に人の感覚に頼る部分がしっかり残っていて良かった、とどこか安心したのも事実です。
 1年ほどまえ、日経新聞1面にインフラ資産の安全性を無人監視という話があった時、ツイッターでこうつぶやきました。
「【日経1面13/2/5】老朽インフラ、官民で監視。トンネルや橋などのインフラ資産について、センサー技術により安全性を常時、無人で監視するシステムを導入。導入コストは数十万〜数百万円、と。点検コストの削減などが書かれていますが、無人システムの方が本当に安全なのか、ちょっと疑問です。」
 システムか人かではなく、システムも人も。そんな体制で安全が図られていると知って安心したのかもしれません。
 それにしても、鉄道の駅は電車到着や危険を知らせるアナウンスでうるさすぎます。注意を促すことは必要でしょうが、あまりのうるささに、人が本来持っている音に対する感受性が損なわれているような気がしてなりません。


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