2016.02.21

沖縄とUSJ

こんにちは、大阪発公会計ブログ担当の船戸明(公認会計士)です。

 沖縄にUSJ進出か。

 そんな話が初めて報じられたのがいつかは忘れましたが、昨年の夏、USJのグレン・ガンペル社長と、沖縄県の翁長雄志知事が会談され、その後、何度か報道でも目にした記憶があります。
 
 
 それが、一転、撤回か。

 そんな報道が出たのが3日前。たとえば18日の朝日新聞では、次のように報じられています。

「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)を運営するユー・エス・ジェイが、沖縄県で新設するテーマパークの計画について、撤回を含めて検討していることがわかった。同社を昨年に買収した米メディア大手のコムキャストが、採算面などで難色を示しているとみられ、投資効果を見極めて最終判断する」。

 熱心に視察までされた方も、民間の判断、とおっしゃっていましたが、もちろんその通りでしょう。

 それよりも少し驚いたのは、この撤回について、「怒りの声」が上がっているということ。沖縄タイムズは19日、次のように報じました。

「米大手メディアが同社の買収を発表した昨年9月以降、沖縄県との交渉は止まったまま。同社からの報告はなく、担当部署には戸惑いが広がる。昨年3月の前CEOの方針表明から約1年。進出先として有力視されていた本部町は期待が高まっていただけに怒りの声も上がる」。
 
 
 どうして怒っているんだろう。
 怒るような筋合いのものだろうか。

 事情が分かりませんので、「怒るのもごもっとも」かどうかは分かりませんが、とにかく「怒り」という言葉に触れたとき、強い違和感を覚えました。

 普通に考えて、USJという巨大娯楽施設が誘致できるかどうかなんて、一世一代の大博打みたいなものではないでしょうか。そういう博打に乗る方がいることは理解しますが、乗ってこけたからって、相手を責めるような筋のものではないでしょう。
 
 
 M&Aによって、方針が180度変わるなんて、日常茶飯事。もし、そういった方針転換に怒っているのだとすればナイーブにすぎますし、その怒りは方針を変えた相手に向けるのではなく、USJという施設に地域振興を期待しきってしまった自分に向けるべきだと、私は思います。



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