2015.10.16

最近の動きとトピックス

みなさん、こんばんは。

10月に入って、デューデリ・株価算定及びクロージングが続いておりまして、激しい日々を過ごしております。

財務デューデリジェンスという仕事は、M&Aにおいて買い手が売り手の帳簿を調査することであり、簡単に言いますと、嘘をついていないか等を調べています。

その結果を踏まえて、会社の価値を決めます。これが株価算定です。

株価でお互い納得できれば、引き継ぎ方やもしもの事態が発生した時の対処法などを株式譲渡契約書で定めて、クロージング(決済、経営権の引き渡し)となります。

10月頭は、名古屋の方へ日曜からデューデリジェンスの為に出張し、今週は月曜日の祝日から北海道へ同じくデューデリジェンスで出張していました。旭川では雪が降っていましたが、比較的近くだったので、やはり寒かったですね。

obihiro

 

そして、今日は午前中、長期間にわたって関わってきた案件のクロージングを迎えました。無事に決済が終了し、経営権が譲渡されたときは拍手です。何かジーーンと来るものがありますね。やっぱり。

長年住んできた自宅を、他人に売った時の気持ちに近いでしょうか。

あとは、従業員もろとも、よろしくお願いしますって感じで、娘を嫁にやる時の気持ち?でしょうか。

私の会社を売るわけではないですが、そばにいて、やはり熱いものを感じます。

 

さて、昨日夜に帯広から帰ってきまして、そのまま月1回開催しているエアーズセミナーで、村本弁護士に未払残業代、固定残業代について解説と留意点をご講演いただきました。

ほぼすべての会社は労務に何らかの問題を抱えています。

①タイムカードの打刻時間と実際の労働時間の差の考え方と対策

②固定残業代を使う場合の留意点と対策(基礎賃金の留意点)

が中心でしたが、1つ安心したのは、最近の裁判所の判断が今までのように労働者寄りすぎるということがなくなってきた、という点です。

例えば、タイムカードがない会社で、手帳に毎日『●時に帰宅』のようなメモ書きをし、これをもって未払い残業代を過去2年分請求するといったケースでも、過去はそれに対して会社側が反証できなければ負けていましたが、これを悪用する従業員が増加したため、司法も考え方を変えて、メモ程度では簡単には労働者の味方にはならなくなってきたようです。

 

M&Aにおける調査時にも、未払い残業代は必ずと言っていいほど、議論として出てきます。

多いケースは、

①タイムカードが8時間を超えているケースで、これを集計し未払い残業代として認識。

→朝と夕方で各30分超えているだけでも1日1時間×20日=月20時間×24ヵ月=480時間

480時間×単価2,000円(仮)=960,000円×従業員数の未払い残業代が2年間で発生

している。

②残業単価計算がおかしい。一般の残業代であれば、基礎賃金(基本給+一部手当)×1.25

する必要があるが、基本給×1.25しているだけのケースがあり、手当分が含まれていない単価

で計算されているケース。

 

皆さんの会社も、一度確認してみてはどうでしょうか?

 

井上 豪

 


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