2008.12.01

大失業時代の到来か?

皆さんこんにちわ。
いよいよ12月に突入しました。
先週は、ほとんど出張に出ておりまして、それも西日本に集中しており、博多、広島(因島)、和歌山とウロウロしておりました。残念ながら、どこも景気は下向きです。特に、自動車関連の九州地域はひどい雰囲気がありましたね。
最近、サブプライム〜現在の不況に至るまでのセミナーを開催してほしいとの依頼が多く、そのための資料作りに追われる日が続いておりました。
その資料作成している中で、次第に感じてきたのが今回の不況は2009年、2010年に大変なことになるのでは?という懸念です。大失業時代が来るのではないかと。。。
製造業の2009年問題というのがそもそもありまして、これは2006年に派遣社員の期間が1年から3年に延長され、3年を経過した派遣社員は正社員にするか派遣契約を解約するかいずれかの選択になった年です。この年に派遣社員が一気に増加しましたが、それから3年後が2009年なわけです。
それがどういう問題なのかというと、2009年に正社員にしたくなければ、派遣契約を解約するわけですが、再契約までの間に最低半年間空ける必要があるのです。この半年間に製造業の現場に派遣社員がいなくなり現場が混乱するのではないか?というのが製造業の2009年問題の趣旨であります。
ところが、一連の世界同時不況のあおりで、これが派遣社員を減らすのにちょうど都合が良いという話に切り替わっています。すなわち、2009年問題が雇用の調整弁になってしまうということです。また、2007年に偽装請負が問題視された際にも多くの労働力が派遣契約に切り替わっていますが、このタイミングで派遣社員になった人々は2010年に3年目を迎えます。このままいけば、2009年、2010年には大量の失業者が出てくるのではないかというわけです。
先日ニュースでやっていましたが、大学生の就職活動がにわかに厳しくなってきたとのこと。内定取消が発生する可能性も出てきており、すでに失業者が増加する傾向が現われてきています。派遣社員で働いていた人たちは、特に技術を持っているという人は少ないため、再就職は厳しい状況になるのは必至であり、厳しい状況が待ち構えています。
11月にOECDやIMFが発表した2009年のGDP成長率もアメリカ、ユーロ圏、日本いずれもマイナス成長であり、景気の底入れが2009年後半以降になるとの見通しです。底入れが来年後半以降って、すごいと思いません???まだまだ悪くなるってことですよ。2010年は+回復の見込みになっていますが、コメントには相当の下振れリスクがあるとのこと。
中国、インドなどの新興国は、プラス成長であり、成長の%は当初見込みより鈍化してはいるものの、プラス成長に変わりはありません。これらが意味するものは、2009年、2010年は世界の勢力図が大きく変貌するということだと思います。中国、インドなどの新興国の発言力がどんどん増してくる、そういう年がもう近くまで来ていると思われます。
日本で仕事が見つからないから、中国に出稼ぎに出かける、なんていう状況がやってくるのも時間の問題なのかもしれないなーと、感じる今日この頃です。


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