2010.10.25
うどん
みなさん、こんばんは。
長らく、ブログを更新できていませんでした。
ちょっと、バタバタしておりまして。
さて、先週はまた香川県に出張に行っておりました。
その際に、例によりまして、うどんを食べました。
今回は、香川県のある会社さんが、別の会社さんを紹介
くださり、その会社の経理の方なども含めて夜に食事会
となりました。
食事会はとても楽しく、気さくな香川県の方の気質といいますか、
存分に楽しませていただきました。
そのあとに、店を変え、関西であればラーメンでしめる、といったところですが、
やはり本場だけあって、『うどん』でしめることになりました。
これがまたおいしかった。
地元の方の食べる早さには、毎回ながら圧倒されます。
私と一緒に行った和田君は、もぐもぐ食べますが、現地の方は
ゴクッと飲みます。
具がついていようが、カレーうどんだろうが関係なしです。
だいたい、いただきますから30秒〜1分で勝負がつきます。
私は食べるのがかなり早い方だと自負していますが、まったく追いつきません。
同じようにゴクッといこうとすると、ネギやらゴマやらが気管に入って、
むせてしまいます。
今回も屈辱的に、みんなを待たせることになってしまいました。
さて、次の日の朝、『池内』という小さいうどん屋で、モーニングうどん。
倉庫と家の壁の狭い隙間を抜けると、小さな作業場があり、
おばちゃんやおばあちゃんがうどんを入れてくれる。
現地の方が、『一番おすすめ』というだけあって、本当にうまい。
お酒の翌朝のうどんだっただけに、余計おいしく感じたのかもしれません。
香川では『山越(やまごえ)』といううどん屋が有名ですが、
その近くに、あります。
もともと、製麺所からスタートで、みんなが鉢をもって直接
うどんを食べにくるスタンス。
今は、お箸も鉢も店にありますが、基本的なスタンスはおまけで
食べさせてあげている、という感じ。
普通の店にある天ぷらなどは一切なし。
天ぷらなどをトッピングするのはダメだと地元の方はおっしゃいます。
うどんの味で勝負するなら、醤油だけで十分だと。それが最近、
観光客が増えて、客単価を上げたくて天ぷらなどの揚げ物の
トッピングを増やす店ばかりで、なっとらんと。
奥の深い話です。
池内には、めずらしく、うどんの他にそばがあり、地元の方のお勧めは『アベック』と呼ばれる
うどんとそばを両方入れたもの。
うどん1玉、そば1玉で300円。これも地元の方に言われれば値上げした
そうですが、十分安い。
驚いたのはその麺の腰だけではなく、だしのおいしいこと。
だしはちょっとしか入れてもらえませんが、鷹の爪をちょこっと入れて食べるのが
ツウの食べ方です。
私も朝から2玉、鷹の爪入りで食べましたが、本当においしい。
ただ、ゴクッと食べる地元民の仲間入りをしようと、やってみましたが、
最悪なことに鷹の爪が気管に入り、本当に死ぬかと思うほどむせました・・・
香川県人に言わすと、うどんを食べる時にむせるのは、『登竜門』だということで、
非常に評価していただけました。
うどんを正しく食べようと思えば、誰もが通る道だと。。。
みなさん、これを乗り越えてあの早食いを身につけたのだと思うと、
香川県人の涙ぐましい努力に感動しました。
さらに、むせている人に対する対応ノウハウも教えてもらいました。
それは、『放っておくこと』
むせて苦しいうえに、他人が気を遣って声をかけたりすると、
むせた人はさらに辛くなる。
だから、むせた人がいても、見て見ぬふりをするのがマナーだと。
うどん1つで、ここまで文化を感じるとは、当初は想像もしていませんでしが、
香川県の方の人に対する温かさ、一体感はなかなかのものです。
感動した私は、むせた苦しさを忘れて、さらにもう1玉追加で食べたのでした。
早く、ねぎ、天かす、ゴマ、鷹の爪をたっぷり乗せたうどんを、ズルズル、ゴクッと
いけるようになりたいものです。
井上 豪