2012.02.12
最後の一人まで探す。
みなさん、こんばんは。
今週末はいかがお過ごしだったでしょうか?
日曜日の日経の朝刊を見て驚いたことがあります。
第2管区海上保安本部が宮城県石巻市で未だに潜水士が東日本大震災の
行方不明者の捜索を行っている記事が書いてありました。
死者 15,848名
行方不明者 3,305名
避難者 341,411名
これが、平成24年1月26日現在の東日本大震災の現況です。
未だに34万人もの方々が避難生活をしていること、
3,305名もの方が行方不明であることに、改めて被害の大きさを痛感させられます。
『絆』『絆』とあちこちで叫ばれ、単に広告宣伝的にこの言葉を使っているCMや団体、
催しが多い中、この記事は心を打たれました。
記事の内容としましては、
『月日の経過とともに行方不明者の発見は難しくなっていますが、潜水士は、
「最後の一人まで探すのが我々の使命」と、厳冬の海の中で懸命の捜索を続けている。
気温はマイナス2度、水温は4〜5度。水深10メートル程度まで潜るがヘドロなどで視界は
30センチほど。これまで、延べ5,513名が942カ所を捜索、51体を潜水により発見している。
最近では、平成24年2月9日に大船渡港で海底に沈んだ車両から1体を発見した。
冬場の潜水後に浴びるシャワーは、体が冷えきっているためお湯ではなく水。
お湯だと熱すぎてしまい水を使う。』
というものです。
私は、恥ずかしながら、未だに潜水士の方々が、ここまでがんばって捜索してくださっている
ということを知りませんでした。。。
公務員制度改革が叫ばれている今日、私はすべての公務員の方々を同じ目で見てはいけないと
思っています。潜水士の方々も、仕事で潜っているといえばそうです。
しかし、仕事とはいえ、みなさん真冬の海に遺体を探すためにヘドロの溜まった海に潜ることが、
できますか?いくらお金を積まれたからと言ってできる仕事ではありません。
心があるから、できる仕事であると思います。
『最後の一人まで探す。』という潜水藩の藤田班長のお言葉には、背筋が伸びる思いがしました。
楽をすることばかり考える公務員もいれば、真摯に国民のことを考えてくれている公務員もいる
ことを忘れてはなりません。
そのことも踏まえ、橋下さんには日本全体の公務員改革を実行していただきたいと期待しています。
井上 豪