2011.11.06
リストラ
みなさん、こんばんは。
今週の木曜日は祝日でしたが、私は四国までリストラの説明会をしに行きました。
朝9時20分に京都の自宅を車で出発し、途中で社労士の小西氏を乗せ、二人で向かいましたが、
途中で「徳島ラーメン」を食べながらも、午後3時には到着しました。
説明会に備えて、事前に社長等と打合せを行い、1時間ほど運転して場所を変え、
午後7時から全従業員を集めての説明会に臨みました。
私の立場は、外部の専門家ということですが、現状の厳しい資金繰りの説明、リストラ案
の提示、希望退職人数、減額される給与額及びその計算方法など、ある程度は私が矢面に立た
ざるを得ません。
冒頭、社長から従業員全員への謝罪があり、その後私が話をし、そして小西氏が話をしました。
その後質疑応答ですが、当然、従業員から社長等の経営陣に対して厳しい意見が飛びます。
中には、経営退陣を迫るような厳しい意見もありました。
その意見を聞いて、時には納得して社長に檄を飛ばし、時には従業員に対して考え方を改めるよう叱る。
社長が悪い、というのは結果責任の会社経営において言われても仕方がない。
しかし、悪いと思っていて黙認していた従業員は全く問題がないのか?
社長一人のせいにしているような従業員がいる会社は絶対に復活できません、と厳しく言いました。
社長が私に相談に来られたのが50日前。
約1ヶ月半の時間をかけて、現状の会社の正確な数字の分析、儲かっている営業所と赤字の
営業所の明確な切り分け、閉鎖すべき営業所の選定、営業所別のリストラ人数の確定、
残る従業員の給与カット方針(生活維持を考慮)、具体的な再建計画、メーカーとの交渉、
幹部への事前根回しなど、多くの業務を行ってきました。
弊社のチームは3名。会計士は私と木村氏の2名、社労士小西氏1名。
作業を進めていて感じるのは、正確な数値を把握してこなかった事に対する経営責任です。
どの営業所で赤字かが全社として認識が弱かった。うちの営業所が赤字なはずがない!といった
具合です。また、経理サイドもそう言われた時に明確な返しができなかった。。。
それゆえ、傷口がどんどん大きくなって、大量出血につながったわけです。
私は、常々会社を立て直す方法は、大きく以下の3つだと言っています。
売上を伸ばす
変動費を減らす(粗利や限界利益を上げる)
固定費を減らす
この順番で考えねばなりません。
も もダメなときに、 (主に人件費)だと考えています。
この会社様の場合、資金繰りが逼迫していて、 を実施する余裕がない。。。
従って、応急処置的に の方法で当面をしのぐほかありません。
そうしないと、全員が職を失うこととなります。
もちろん、人件費以外に仕入額、賃料、運送費、燃料、水道光熱費、消耗品費等の全てに
手を入れますが、やはり最も影響額が大きいのが人件費なのです。
今回のリストラがうまくいったとしても、半年後に再度リストラの実施も考えられます。
人員が削減されるということは、残った方への負担も大きくなるということであり、
業務内容の大幅な変更、改善が求められます。これがうまくいかなかった場合、再度リストラも
ありうるということです。
厳しい状況は1年間は続くと思いますが、私としてはできる限りの力で支えていきたいと
思います。
井上 豪