2012.07.24

人間の性質と会社類型

みなさん、こんばんは。
今日は、会計士になって14年間漠然と感じていることを初めて書いてみたいと思います。
日本の会社、特に中小企業は大きく分けると、
儲かっているけど、内紛がある。
儲かってないけど、仲が良い。
基本的には、どちらかであることが多いです。
別の組み合わせとしては、
儲かっていて、内紛もない。
儲かってないけど、仲も悪い。
の会社は、カリスマ社長がいることが多く、その人にみんなが従っている。
の会社は、遅かれ早かれ倒産します。
人間の行動パターンとして、必ずどこかに敵を作らないと安心しないという性質を
持っており、これを歴史上うまく政治に使ったのが江戸時代のエタヒニンの制度です。
当時から人間の性質は変わっておらず、要は、誰かを敵又は下に見ることで自分たちの
仲間意識を作り、社会的な欲求を満たしたがるのです。
マズローの五段階欲求説(生理的欲求、安全の欲求、社会的欲求、
尊厳の欲求、自己実現の欲求)にもあるように、社会的欲求や尊厳の欲求を満たそうと
すれば当然の性質なのかもしれません。
確か、設立された会社の9割は5年目まで持たないというデータがあったように思います。
そして、5年目まで持つ会社の多くは、 の状態からスタートします。
つまり、カリスマ社長がいて、みんなをグイグイ引っ張っている。
問題は、その次。
2代目になると、 か か になりやすい。
は論外であるとして、 になるのを防ぐ方法は何か?
つまり、カリスマ社長がいない状態で を達成できる方法はないか?
これは、敵をどこに作るか?といった問題と直結すると思います。
私なりの答えの1つは、内部統制(社内ルール)を徹底することです。
従業員にとっての敵を、人間ではなくルールにしてしまうのです。
例えば、昇進や報酬など評価のルールを明確にしておく。アイツは上に好かれているから昇進が早いとか、
給料が良いとか、やる気が出ませんよね。何だか、がんばっても意味がないと。意味がないなら、何も
しない方がましだと。会社にこういう空気があると、売り上げも上がりません。
ルールがあるから、しゃーないな、という環境にしてしまえば、誰もうらまれないし、
ルールがあって、その通りにできない自分がいれば、それなりの処遇でも納得がいく。
逆に、がんばろうと思う。
それができているのが、本来の上場企業の形ではないか?と思うのです。
どれだけの上場企業がそういう体制ができているか?決して多くはないように思います。
まして、中小企業ではなかなかできていません。
これからは、内部管理、内部統制の時代。
私は、そう思っています。
井上 豪


CONTACTお問い合わせ

PAGE TOP