2012.03.29
全ての会社を救いたい
みなさん、こんにちは。
最近、表題のような思いを持つことが多くなりました。
『救う』と言っても、いろんな方法があります。
『救う』べきものは何か?
一番は、『事業』であるというのが私の理念です。
つまり、社長でも銀行でもないのです。
経営危機の会社の場合、会社を存続させることだけが『救う』ことでは、
ありません。民事再生等で、元気な事業だけを残して別会社に移転させて存続させ、
会社は破産させることも、『救う』ということです。
事業が救われることで、将来的に雇用が生み出され、利益が生まれ、
復活して納税が生まれ、国が地方が潤う。
一時的には、痛みを伴うことも多々あり、経営者には厳しい判断を迫らざるを
得ないことがあります。私自身も、つらい気持ちでお話しすることもありますが、
それでサヨナラではありません。
残した事業を大きくして、また以前の会社、いや以前以上の会社に育てれば
良いのです。
最近、会社の再生に関する話が多く、その度に、1社ずつオーダーメイドで再建の方法を
考えますが、つらい話をすることも多いです。
でも、一時的に悲しい思いをしても、事業さえ継続していれば、いずれ再建できると
信じて皆さんご判断されます。
最近の会計士の仕事は、数字を作る、読むだけではなく、こういったメンタル面まで踏み込んだ
仕事が多く、相手の精神状態、家族構成、経営者の性格はもちろん、社内外における
立場などを考慮しつつ、適切な方向に持っていくというものが多いです。
非常に神経を使いますが、やりがいはあります。
判断を間違えば、数10、数100といった従業員の方々が路頭に迷いますし、
経営者が自らの命を絶つこともありえます。
相手の気持ちを読んだ上で、最善の策を提示し、事業を救う。
これからも、自分自身を磨いて、経営者に心から伝えられるように人間になりたいと思います。
井上 豪