2018.01.23

働き方改革の行方

昨日から第196回通常国会が開幕しました。
安倍首相は今国会を「働き方改革国会」と位置付け、長時間労働の是正に向けた法案を成立させるようです。
既に政労使で合意していますが残業時間の上限を規制し、それを上回る長時間労働をさせて企業には罰則が付くことになりそうです。

だいぶ経営者の意識も変わってきていると感じますが、この法案が成立すれば「人手が足らんし長時間労働はしゃーない」は通用しなくなります。
もし会社は残業を規制しようとしているけれど、従業員が会社の言うことを聞かずにバリバリと残業をしているとしても、もちろん上限を超えれば罰を受けるのはバリバリと残業をしていた本人ではなく会社ということになります。

働き方改革関連法案は、新聞等によると来年4月から施行されるようです。
そうするとそんなに時間はありません。
残業することが当たり前(染み付いている)の会社や労働者の意識をすぐに変えることは容易ではないと思います。

何社か時短の取り組みの支援をさせていただきましたが、基本的には会社も労働者も意識の問題だと思います。
取り組みを通じて感じていることは、長時間労働になった(時短できない)言い訳はすぐにたくさん出てきますが、一方で時短の努力はやっているようで実は言い訳にかき消されているように思います。
まずは労働時間は無限ではなく、有限であるという意識を会社も労働者も持たないと長時間労働はなくならないと思います。

長時間労働違反に対する罰則の程度が今のところわかりませんが、あれだけ話題となった電通事件のこともありますので生ぬるい罰則ではないような気がします。
もちろん罰則の軽重ではありませんが、長時間労働に対する是正措置はやっておいて損はないと思います。

特定社会保険労務士 小西 勝


CONTACTお問い合わせ

PAGE TOP