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船戸明の公会計改革「待ってくれ!」

水道法の改正

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こんにちは、大阪発公会計ブログ担当の船戸明(公認会計士)です。

 災害。
 オウム。

 その影に隠れてまったくといっていいほど報じられていませんが、現在、国会では水道法の改正法案が審議中。実際、7月5日には衆議院を通過しました。

「表向きは「水道管の老朽化対策」を掲げているが、その実、中身は地方自治体の水道事業の運営権を民間企業が獲得する「コンセッション方式」を推進する内容となっており、本音は水道事業の民営化だと言われている」(6日、ハーバービジネスオンライン)。

 民営化する。
 資産をスリム化する。
 民間に任せることで効率化する。

 一見、もっともらしいのですが、ことは「水」です。しかも、世界では民営化の失敗事例が相次ぎ、潮流は「再公営化」なのだとか。

「水道の民営化の失敗例としてよく知られているのが、マニラとボリビアの事例だ。マニラは1997年に水道事業を民営化したが、米ベクテル社などが参入すると、水道料金は4~5倍になり、低所得者は水道の使用を禁じられた。またボリビアは1999年に水道事業を民営化したものの、やはりアメリカのベクテルが水道料金を一気に倍以上に引き上げた。耐えかねた住民たちは大規模デモを起こし、200人近い死傷者を出す紛争に発展した」(7日、文春オンライン)。
 
 
 なぜ「水」が民営化にそぐわないか。内田樹先生の言葉を借りれば、「「人間が集団として生きてゆくためにほんとうに必須のもの」と「(あってもなくてもよい)商品」」との違いでしょう。

 水道料を滞納している市民に対して、水道を止めるかどうか。単なる商品であれば止めればいいのでしょう。でも、自治体によって対応は異なるかもしれませんが、止めていない自治体も多いはず。水は命にかかわるからです。
 
 
「水道」「民営化」で検索しても、日経、毎日、朝日、読売といった大手メディアの記事が出てきません。

 災害も大変。
 オウムも大変。

 でも、その同じ時期に何が起きようとしているのか。必要な情報にアクセスし、しっかり目を凝らすことが市民には必要なのだと、私は思います。

カテゴリー:船戸明の公会計改革「待ってくれ!」, 公会計あれこれ